原状回復工事は、対象となる部屋数が多ければ費用も高額になります。節約しつつ内見者の印象がよくなる修繕ができればうれしいですよね。築30年以上の築古物件の再生を強みに、コスト削減のアイデアを提案している満室ラボ(愛知県一宮市)の傍島啓介社長に原状回復工事のコツと工夫について話を聞きました。
壁紙
一面張り替えはあえてアクセントクロスに
壁紙はクリーニングや一面張り替え、部分張り替えなどで対応します。
クリーニングだけで済む場合は、張り替えに比べて費用や時間を大幅に節約することができます。
一方、一面張り替えが必要となるのは、キッチンや洗面室などの水が飛ぶ箇所、ベッドやソファ回り、エアコンや天井照明の設置部分で電気焼けした箇所などが多いです。張り替える壁紙の色は周囲に合わせますが、メーカーや品番が異なると色が微妙に違い、変に目立ってしまうこともあります。
「一面張り替えには、あえてアクセントクロスを使用。周囲の壁紙と全く違う色や同じ色でも少し柄のあるものを選びます。そこだけ張り替えた安っぽい感じにならず、手間をかけた印象になるからです。最近は、一番安い価格帯にも色や柄入りのクロスがあり、種類も増えています」と傍島社長はアドバイスします。
照明器具・コンロ
付帯設備にすることで張り替えを省く
壁紙を張り替えずに済ませる工夫として、天井の照明器具やキッチンのコンロを建物付属の付帯設備にするという方法があります。
照明器具の電気焼けで天井の壁紙が変色していた場合、照明器具を外した状態だと変色が目立ってしまいますが、設置されたままだと隠れます。「天井のシーリングライトは、リモコン付きで3000~4000円。汚れを隠すことができて張り替え費用が省けます。照明器具付きの部屋なら電気をつけて内見者を案内でき、部屋の印象もよくなります」(傍島社長)
キッチンのステンレス部分も同様に、コンロを設置することで汚れが目立たなくなります。ガスコンロは2万~3万円で購入可能です。物件サイトに掲載する際には「ガスコンロあり」と表記することができ、アピールポイントにもなります。
床材
現状や将来を見据えて2つの材質から選択
フローリングの張り替えが必要な場合は、意向に合わせて2パターン提案しています。
「費用を抑えたいときは安価なクッションフロアに。将来発生する費用を抑えたいなら耐久性の高いフロアタイルを提案しています。30㎡の部屋の場合、クッションフロアはフロアタイルより5万円前後安くなります。原状回復を行う部屋数が多いときは、まずクッションフロアを選び、次回の原状回復時にフロアタイルに変えてもいいかと思います」(傍島社長)
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